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一 『浜松市史』四は、先に刊行した『浜松市史』新編史料編一~六に対し、通史と名づくべきものである。
一 本書は浜松市史の一環をなすもので、昭和四十三年三月から昭和五十五年三月に発行した既刊の『浜松市史』一~三(自然環境編、原始編、古代編、中世編、近世編、近代編)に引き続く現代編とした。
一 本書が扱った記述対象時期は、原則的には昭和二十年八月(終戦時)から昭和三十四年四月までの十三年九カ月間と定めた。
一 本書は平成十六年末現在の浜松市域を対象として編さんした通史編であり、平成十七年七月に合併した市町村の歴史事象は収録していない。
一 本書はその内容から章・節・項・目を立てて記述した。
   1 第一章は現代総説(上)として本書の扱う時期の概括を述べた。第二、三章は記述対象時期により
     分別し、そのタイトルは年代(各章の対象時期)の特徴を示すべく命名した。各章の扱う年代はお
     おむね左記のようにした。
       第二章 復興への努力と民主主義 (昭和二十年八月十五日~昭和二十六年四月)
       第三章 発展への基礎づくり   (昭和二十六年五月~昭和三十四年四月)
   2 年代により分別した第二章、第三章の歴史事象は九つのジャンル(分野)に分別し、それぞれ以下
     の節を設けた。
       第一節 政治・行政、第二節 軍事(自衛隊)・警察・消防、第三節 教育、
       第四節 宗教・倫理、第五節 産業・経済、第六節 交通・通信、第七節 社会、
       第八節 医療・厚生、第九節 文学・文化
   3 各節はさらに項・目に分別し、目において歴史事象を詳述した。目のタイトルは段落の冒頭に見出
     しとしてゴチック表記した。
   4 欄外(天)には記述内容の検索を容易にするため小見出しを付した。
一 本文中の引用文は「 」で括った。長文にわたる場合は、段落を設け本文から二字分下げて表記した。
一 引用にあたっては、原文のままとし、原史料の体裁を残すように努めた。しかし、読解の便宜や編集の必要上次のようにした。
   1 漢字は原則として常用漢字に改めた。一部の固有名詞や特に必要と認めるものについては原文のま
     まとした。
   2 読みやすさを考慮して原文に読点(、)と並列点(・)を適宜つけた。
   3 明らかな誤字については、漢字の右側に(  )をつけ、正しい字を入れた。文意不明の文言には
     (ママ)とした。
   4 新聞・雑誌記事に際しては、囲み文字・ゴチック表示・側点等、文字の修飾は表記しなかった。
   5 プライバシー保護のため、人名や地名などで伏字にした部分がある。
一 本文中には、差別的な用語が使用されている場合がある。もとより、不当な差別を容認するものではなく、差別根絶の立場から、その史実を認識する意味でそのまま掲載した。
一 既刊の『浜松市史』新編史料編一~六に掲載されている史料や口絵の本文中での指示表示にあたっては、新編史料編の巻数・分野の番号と名称・史料番号を付して示した。口絵については、新編史料編の巻数と口絵番号で示した。(例 『新編史料編五』 一政治 史料5)、(例 『新編史料編五』 口絵25)
一 本文中の図・表はそれぞれ章ごとに一連番号を付し、巻末に「図・表一覧」として掲載した。また、図・表の出典、所蔵者などは、原則としてその一覧に示した。
一 本書は、浜松市史編さん執筆委員会の合議により編集したもので、その実務は市史編さん担当職員が当たった。
一 本書を執筆された方々は次のとおりである。
  第一章現代総説(上)              静岡文化芸術大学名誉教授 佐々木崇暉
  第二・三章 第一節 政治・行政         元聖隷学園高等学校講師 伊藤 伸一
  第二・三章 第二節 軍事(自衛隊)・警察・消防 元浜松市立高等学校教諭 坪井 俊三
  第二・三章 第三節 教育            元浜松市立中央図書館指導主事 鈴木 正
  第二・三章 第四節 宗教・倫理         静岡県立大学名誉教授 岩崎 鐵志
  第二・三章 第五節 産業・経済         静岡文化芸術大学名誉教授 佐々木崇暉
  第二・三章 第六節 交通・通信         愛知大学地域政策学部教授 阿部  聖
  第二・三章 第七節 社会            浜松市立神久呂中学校教諭 矢田  勝
  第二・三章 第八節 医療・厚生         静岡県立大学名誉教授 岩崎 鐵志
  第二・三章 第九節 文学・文化         元浜松市立高等学校教諭 後藤 悦良
一 『浜松市史』五は、本書につづいて現代編(記述対象年代 昭和三十四年五月~平成十六年)を予定している。