織物工場分布

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 つぎに浜松市及び浜名郡の織布工場の分布状況についてみてみよう。前頁表は浜松市内織物工場町別分布図であるが、当時市内全工場四百六十五工場のうち織布工場は三百六十四で七十八%を占めていた。そして特に多く分布するのは馬込川東岸地帯(佐藤町・木戸町・中島町・船越町・馬込町・向宿町・天神町など)と駅南地帯(寺島町・浅田町・海老塚町・菅原町・東伊場町など)であった。

浜松市内織物工場町別分布図

            ●( )の数字は織物関係以外の工場
 
 下図は大正十年の浜松市・浜名郡の遠江織物同業組合員(製造業者)地域別分布図である。これを町村別にみると①東北部地域(積志・北浜・小野口・龍池・豊西の各村と笠井町)②東南部地域(可美・新津の各村)に集中していることがわかる。なお昭和六年生産額表を参考にあげた。

遠江織物同業組合製造者地域別分布図

 
(表)浜名郡一帯綿織物生産額
(昭和6年)
町村名産額反
笠井1,757,642
北浜1,452,101
小野口1,377,466
積志2,605,134
長上・曳馬3,044,931
龍池・豊西・和田・中ノ町1,812,970
蒲・河輪・芳川・五島・
飯田・白脇
1,577,627
神久呂・可美・新津・
富塚・雄踏
3,246,260
篠原・入野・村櫛・
舞阪・南・北庄内
1,967,399
赤佐・中瀬・新居・鷲津・
三ヶ日等
413,815

(『笠井郷土の俤』)
注 昭和2年2月1日,市野村と天王村合併長上村となる