浜松市史 ニ
第七章 文化の興隆
第五節 庶民の教養・娯楽
一 俳諧
俳諧の庶民化
卓池の来遊
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卓池
は岡崎(愛知県)の人で名を与左衛門という。
【
天林寺
風流九家会
】
卓池
が西遠を訪れた記録は、文化七年(
舘山寺
方面)・天保十年(
掛塚
方面)のほか同十二年(一八四一)八月、浜松の
天林寺
で催された「
風流九家会
」(本節 二 建築・絵画・
書道
の項参照)があり、また弘化三年(一八四六)には
笠井新田
の
十七夜観音
に掲げた俳額の選をしている。
こうして寛政(一七八九-一八〇〇)以後雪門
一色
であった遠江の俳壇は、天保初年ごろから
卓池
系門と並行し発達した。