浜松市史 ニ
第七章 文化の興隆
第五節 庶民の教養・娯楽
一 俳諧
俳諧の普及
蝶夢の来遊
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また五升庵
蝶夢
(ちょうむ)も遠江にたびたび歴遊している。
蝶夢
は京都阿弥陀寺の住職で、
芭蕉
の伝記・遺稿の編集にその生涯を捧げた。
安永九年(一七八〇)四月、
秋葉山
(
周智郡
)に参拝した
蝶夢
は、二十四日浜松の城下に泊り、翌日浜松の
永田白輅
とともに
舞坂
から舟で
新居の関所
に渡った。このとき
浜名の橋
の跡で、「もかり舟はま名の橋の跡かたれ」と一句よんでいる(『俳僧
蝶夢
』)。