浜松市史 ニ
第六章 藩政の動揺と民衆の動向
第二節 浜松藩の財政窮乏と農村の疲弊
収奪にあえぐ浜松領
空米切手
316 ~ 316 / 686ページ
またしばしば空米切手を発行している。これは浜松
古城
米の値段は浜松地方の米取引の立米(たてまい)(建米・竪米)つまり基準価格となり格別の高値をよんだので、
古城
蔵米の保管実数以上に切手(取引成立のさい渡すひきかえ証)を発行し、金銀調達の手段に利用した。これが空米切手である。この切手を取り扱ったのは
掛川
の
町人
海野五郎兵衛であったという(『
破地士等窠
』)。