浜松市史 ニ
第五章 交通・産業経済の発展と町や村の生活
第四節 産業経済の発展
畳表・海苔・砂糖 蜜柑・和紙・石灰
舞坂海苔
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海苔
の養殖は、文政二年(一八一九)ごろ
舞坂宿
に泊った信州あらゐ村の森田屋彦之丞と大森の三次郎の二人が製法を伝授したのがはじまりで、彦之丞はその発案者、三次郎はかつて大森に住み
海苔
の製法にくわしい技術者であった(『
変化抄
』)。養殖には
今切関所
の認可
手形
が必要であった。『
広益国産考
』にも「近年遠州
舞坂
の海に、大森同様に遠浅の所へならの麁朶(そだ)をさし、海藻を付る事を覚え、取りて製し、諸国にも売り、京
大坂
へ送るよし、一ヶ年に三千両の金子を収納するよしにて、
舞坂
の産物となれり」とある。