浜松市史 ニ
第三章 浜松城下町の形成
第一節 浜松城
築城
家康の浜松移城
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元亀元年(一五七〇)七月に、家康は
秋葉山
叶坊光播
を使者として
上杉輝虎
に
浜松城
図を贈って好を通じたという(『
武徳編年集成
』)。家康の浜松移城は元亀元年六月(『
当代記
』)だから、七月には
浜松城
の主要な部分はできていたのだろう(前述)。しかし築城の経過などについては不明の点が多い。普請奉行は『
寛永諸家系図伝
』には
倉橋宗三郎
とあり、『
寛政重修諸家譜
』は
木原吉次
が惣奉行だったともいい、
小川家次
とも伝えられている(
高柳
光寿『
三方原
之戦』)。