浜松市史 ニ
第二章 近世初頭の浜松と徳川家康
第七節 武田勝頼との戦い
遠江高天神城の失陥
中遠諸城の攻略
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戦いは家康からはじめられた。まず元亀四年(一五七三)三月、家康は
平岩親吉
に
周智郡
天方城
(
森町
)を、
石川家成
らに
小笠郡
可久輪
(
掛川
市各和)を攻略させた。いずれも
懸川城
を制する城郭である。
家康は信玄の死去を確認すると、五月九日
大井川
をわたって駿河
府中
城外に
放火
し、また、三河長篠城(愛知県南設楽郡鳳来町)を偵察して岡崎に帰った。