目次
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中世編
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第三章 南北朝時代
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第三節 南朝と北朝
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足利尊氏の反乱
建武式目
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建武三年(一三三六)十一月、尊氏が幕府を開くにあたっての根本の方針について、諮問をうけた人びとは、後醍醐天皇が神器を渡された数日後に意見書を提出した。この後世にいう
建武式目
十七条は、
御成敗式目
のように武士の統制など具体的の内容をもつものでない。まず鎌倉をもとのように幕府の所在地とすべきかどうかの問題がある。しかし確定的なことは書いていない。
尊氏は、
御成敗式目
を新しい幕府の基本法として認めている。このことは、尊氏のめざすのが、鎌倉幕府を、そのままうけついでゆくということである。