目次
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中世編
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第二章 鎌倉時代
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第五節 社会と経済
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交通
引馬と阿仏尼
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阿仏尼
は若いころ、深く契った男にすてられ尼になる。まもなく重病になって恢復したときに、養父の
平度繁
が遠江から上京してすすめたので、十月二十日すぎ、
引馬
のあたりにあったらしい養父の家に下った。そして十一月に帰京する。この紀行文が『
うたゝねの記
』の後半であり、『
十六夜日記
』によると、
引馬
に泊り、
平度繁
の子や孫に面会している。【浜松】
阿仏尼
は、
「浜松のかはらぬかげを尋ねきて
みし人なみに昔をぞとふ」
と詠じた(浜名の浦などの風景の描写もかなり詳しい)。