目次
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中世編
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第二章 鎌倉時代
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第一節 鎌倉幕府の成立
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鎌倉幕府の成立
鎌倉殿を頂点とした武家社会
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「鎌倉殿」は
御家人
(ごけにん)(
御家人
にならない武士は非
御家人
(ひごけにん))に、もとからもっている所領を保証して、主従関係をむすぶ。
御家人
(
御家人
も
名主
である)は、
名主
(地主)に耕作権を保証して主従関係をつくり、
名主
は家子たちに対し、同じ立場にあった。武家社会は鎌倉殿を頂点として、こんなピラミッド型の主従関係ができている。貴族や社寺のばあいでもその
荘園
の管理人との関係は、武家社会に近似していた。だから鎌倉殿と
御家人
とのあいだの支配関係は、封建制の全部ではない。