目次
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古代編
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第五章 平安時代の政治と社会
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第一節 平安時代の国司
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国司制度の崩壊
遙任
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したがって
員外国司
でなくても、実際に赴任しないいわゆる
遙任
の
国司
と思われる例は奈良時代からあって、神護景雲元年(七六七)の大外記兼
遠江守
法王宮亮
高丘連比良麻呂
(たかおかのむらじひらまろ)や、同二年(七六八)の右中弁造西大寺次官
遠江守
大伴宿祢伯麻呂
などは、その中央で繁忙な官職についていることから考えても、とても遠江国に滞在して行政にあたっていたとは思えない。