解題・説明
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この大鳥居は江戸時代末期の文久2年(1862)に作られた青銅製のものである。東海道を上って来た人が秋葉山に行く場合、この田町で東海道と分かれ、秋葉街道(二俣街道)に出て行くことになる。秋葉街道の入口に建てられたのがこの鳥居(秋葉山の一の鳥居)で、その大きなこともあって浜松名物の一つに数えられていた。ところが太平洋戦争が始まると、金属回収のため供出されることになり、昭和17年(1942)9月に撤去されてしまった。この大鳥居供出については「浜松名物田町の大鳥居資源回収のお役に」との見出しで、昭和17年9月10日付けの『静岡新聞』に詳しく出ている。写真にある通りは、昭和2年に完成した浜松で初めての歩道付の道路であった。
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